一般社団法人ネクストステップ研究会

地域ESD活動推進拠点

四日市市 協働コーディネーター養成講座【第2回 開催報告】


四日市市 協働コーディネーター養成講座
“つなぐのは、面倒だけど 役に立つ” 第2回 開催報告

主催:四日市市 市民協働安全課
受託者:環境教育ネクストステップ研究会
日時:平成29年11月14日(火) 19時~21時
場所:四日市市なやプラザ、参加者26名
挨拶:寺田当会代表
   前回の振り返り、北村さんに教えていただいた協働の可能性と注意点、皆さんの感想
   今日は、協働の手法としての円卓会議について教えていただきます。
演題:つなげるウラ技 地域円卓会議
講師:NPO法人地域福祉サポートちた 理事 岡本一美さん
岡本さんは、今年まで7年間同法人の代表理事として活動された方で、知多地域を中心に地域福祉の課題を協働によって解決の方向性を見出してきた。その過程の中で円卓会議という手法が協働には効果的であることを実践を通して体得され、各地で講演等もされている。
配布物:講演パワーポイント資料、冊子「地域が変わる地域円卓会議を開いてみよう!」、
    円卓会議設計書 次回2月6日案内 他

内容:
Ⅰ.これまでの協働実践(行政との協働を中心に)と円卓会議
講演中の岡本一美さん  法人の最も大きな協働実践は、2007年のNPO法人知多地域成年後見センターの設立
 これは、会員団体の利用者(20代障害者)の家族の課題から始まったが、関係者で話し合いを重ね、法人後見という形で解決策を見出したところ、同様の困りごとを抱えた対象者からの相談が増え、新たな法人を作らなければ対応できない状況になり、5市5町や社会福祉協議会への働きかけにより、調整会議等を経て実現した。

それから現在まで多様な協働事業を実施 それらの過程から得られたことは、
地域が変わる 地域円卓会議を開いてみよう! ●協働の基盤は日常のコミュニケーションがあってこそ
会員団体のネットワークや5市5町訪問、行政との意見交換会のほか、知多市の市民活動センターでは、毎日1dayシェフの店を開いており、気軽に食事をしながら雑談ができる。
●協働のツールとして、円卓会議は有効(二重円卓会議の手法は、沖縄から学んだ)
円卓会議は、各メンバーができることを出す場 批判したり、行政に要望を出したりする場ではない。そのような場になると行政は安心して出てこられない。
●円卓会議には、実践者を呼ぶ(ここが成功のカギ)
実践者が集まって、できることを持ち寄り、おおよその合意ができると動きが始まる。決して、あて職でメンバーを選ばない。
円卓会議は、①ネットワークを作る ②学習の機会に使う ③協働取組を始める などに活用できる。
詳しくは、配布資料(PDF)を参照
(この資料は、上記のリンクからダウンロード可能)

明るくて入りやすそうな南粕谷ハウス Ⅱ.南粕谷ハウスの誕生(地域円卓会議実践事例)
  知多市南粕谷地区(南粕谷小学校区)
  高齢化率市内一(40%)の地区
高齢者サロンである「元気会」(月2回開催)や生活支援をボランティアで行う「おたすけ会」といった会がすでにあったが、さらに常設の居場所、子どもが立ち寄れる場所がほしい。多世代が交流できる拠点ができないかと相談があった。
地域が決めた場所は、家賃が発生する。また、子どもたちとの接点はどうする?
この二つの課題をテーブルに乗せて、円卓会議を行なうことになった。
●円卓メンバー
コミュニティ、保育園、小学校、中学校、事業者、JA、行政、
チェアメンバー NPO、住民
中間支援NPO サポートちた
●経過
運営をどうするか→食事の提供、会議スペースのレンタルなどで運営資金を生み出す。食事を出すのは、日替わりボランティア主婦
現在、地域の高齢者だけでなく、多様な世代の人が集う場所として毎日オープンしている。地縁団体か運営する交流の場として、多数の視察がある。

Ⅲ.今後の(国の)動向
  人口減少、後期高齢者増加、社会保障予算は頭打ちの中で、地域共生社会を実現するには、「集いの場」づくりが必要になる。
(休憩)

Ⅳ.プレ円卓会議を開いてみよう
  円卓会議設計書を作成してみる(各自が四日市で円卓会議を開くならこの課題と考えたもので、簡易な設計書を作ってみた)
①課題 ②目標 ③エリア ④メンバーを考えた。
その中から、4つの課題で地域円卓会議づくりをワークショップ形式で考えた。
●出された課題
①四日市あすなろう鉄道の利用促進
②空き家問題の状況を知らせたい
③高齢化と少子化の問題を話したい
④認知症を20%代に下げるには
 これらについて話し合ったが、短時間であったこと、課題が明確になっていなかったことなどもあり、今回は入り口までで終わった。しかし、講師からは、円卓会議を開くまでの丁寧なコミュニケーションが大切、最初はこのような話し合いからスタートするとのコメントがあった。

円卓会議設計書を考える参加者 話し合った内容を発表

Ⅴ.まとめ
 円卓会議は、実践者に重きを置くことがポイント
 市民には、確実な可能性がある
 緩いつながり(ウィークタイズ)が大切 など

第3回へつなぐ
第3回は、来年2月6日(火)19時から 協働提案交流会を開催
それまでに、私たち(ネクスト)と共に協働提案を作成しましょう。